ピンポーン。

まただ。

まただ。

アイツが来たんだ。

 

 

今日は17号は仕事。本当。アイツは人間ぽいとこ残ってさ。

こっちは何も残ってないのに

「18号ー?」

アイツが呼ぶ。

近所の目も考えろ・・・って。いないか。

「18号ーー」

しつこいなー・・・

だけど、心のどこかでは少し嬉しかったりもする。

絶対。言ってやらないけどさ。

少し経って静かになった。

 

帰ったか・・・?

だが、そこに気がある。帰ったわけじゃなかった。

何なんだよ。いったい・・・

それから3分位だろうか、気がどんどん遠くに行く。

「・・・・何だったんだ・・・一体・・・」

ドアを開け、下を見たら花束とメモ。

『18号へ。

留守だったので一応メモしときます。

この薔薇を受け取ってください。

    クリリン』

 

アイツらしい字。

汚くも無い。綺麗でもない字。

一般的な。普通の字。

だけど、それがとても私に何かの影響を与えた。

明日は。アイツはどうするだろう。

また、来てくれるだろうか。

この寒空の下。ドアをたたいてくれるだろうか。

 

そんなことを思っていたら17号が帰ってきた。

「17号・・・あんた、仕事は・・・?」

「ああ。今昼休み。そろそろあのハゲが来るころかなーって。思ってさ。」

「・・・どーゆー意味だ?」

「さぁ?俺は別に?」

「・・・・楽しんでるね・・・?」

「あ、分かった?」

まったくコイツは・・・

「そっちだって、楽しんでるんじゃないの?」

「・・・・」

「図星。か。」

本当、楽しそうな顔しちゃってさ。

ムカツク・・・

「何?そんなに楽しい?面白い?」

「面白いけど?楽しいけど?」

「さっさと仕事に戻れ」

「はいはい。」

そう言いながら17号はまた飛んでいこうとしていたが、こっちに振り返った。

「素直になれよな」

「・・・は?」

それだけ言い残して今度こそ飛んでいった。

「・・・・・・・」

手に持っている薔薇。香りをかいでみた。

「・・・・悪くない・・・」

そう自分に言い聞かせながら花瓶に水を入れて薔薇を入れた。

無視

明日は、顔見せてやるよ。

 

 

あとがき

何気に初クリ8・・・?

・・・クリ8というか18+17みたいな。

・・・・でもいいやw楽しかったからww(ぇ