俺の背中から布の擦れる音が聞こえる。
その音が異様に興奮する
「・・・大串君・・・もう、いいヨ」
その言葉が背中から聞こえ、俺は振り向く。
ヤベェ、これは結構そそる・・・
何故、こんな状況になったかというと少し前に遡る
俺は習慣となった見回り、そして総悟のサボリにも突っ込む気力はなくなった今日この頃。
そう。あの時総悟を追いかけていればよかった。
そんなことをいまさら行っても遅いが、まぁ、それよりも何故、この曇り空で傘を持たずに出かけてしまったのかと思ったほうがよかった。
・・・本当。こんなことを思っても遅い。
この灰色の空を見上げて、俺はそのまま突き進んだ。
曇りのせいか傘を持っている人がちらほらいた。
だが、俺はそんなことを気にせずに煙草に火をつける。
灰色の空は、いつしか雫を落とす。
それに俺は気づき、小走りになる。
だが、追いかけるように雨も激しくなり、俺は近くに雨宿りができる場所を探す。
山の近くにやってきた。
だが、そこには人がたくさんで町というに相応しい場所。
だが、隣に見える山が「街」じゃなくて「町」にするような威圧感。
存在がすごいある・・・というかでかい。
その山の中に躑躅色の少女がいたのには驚いた。
しかも、それがどんどん奥へと走っていくものだから。
俺はとにかく山に入った。
雨なんかどうでもよく。
濡れた木々を避けて俺は走る。
濡れた地面が水溜りをつくり、そこに足をつけるたびに水が俺のズボンにつく。
微妙な冷たさが足にまとわりつくようにある。
うざったく思いながらも俺はあの躑躅色の少女を見つけるため走り続ける。
そうしているとあの躑躅色が見えた。
座って木に体を預けて辛そうに息をしている。
「おい!チャイナ!」
「おぐし、く・・・」
弱々しく、今にも消えてしまいそうな声で俺の名前・・・じゃないが、呼んだ。
「寒い・・・温まりたい、ネ。」
その言葉で俺は少女が震えているのが分かった。
「・・ああ。分かった。」
俺は少女に上着を着せ・・・・まぁ、いわゆる、お・・・お姫様だっこ・・・・を、した。
俺はこの山の上に小屋があるのを下から見上げた時眼に入った。
それに安心しながら小屋を目指す。
古びた小屋のドアを開ける。
ギギギッと木が軋んだ音が響く。
そこは思っていたよりも綺麗だった。
布団があり、そこに少女を寝かせることにした。
「ありがと、大串君・・・」
そこらにあった木に火をつけた。
煙草を吸っていてよかったと、普段あまり思わないことを思う。
だが、そうなったのはこの状況下のせいだろう。
それから少したって、少女の顔色がよくなってきた。
「あったかいネ・・・」
布団から起き上がり、火の近くにやってきた。
だが、赤いチャイナドレスはまだ乾いてはいなかった。
そういう俺も服は乾いていない。 そばにあったバスタオル的なものを見つけた。
「・・・おい、チャイナ。」
「ん?」
蒼い眼でこっちを見る
「脱げ。」
そういった瞬間、俺の顔面にパンチが飛んできた
グホッ・・・と鈍い音を立てて俺は顔に手を当てる
「テメー・・・何すんだ!」
「何もクソもないアル!いきなり脱げって!分けわかんないアル!」
まぁ、少女が怒るのは無理はないが、俺は今はとにかくその濡れた服を脱がなければと思っていたんだから。
「それ、脱げ。濡れてると風邪引くぞ。」
「・・・・・・・・・え・・・あ。うん。」
やっと分かったようだ。すこし呆気にとられている少女に背を向け俺は服を脱ぎ始める
「って!何で大串君まで脱いでるネ!」
「は?こっちだって濡れてるし、ってか見んじゃねー」
「なっ・・・・」
口をぱくぱくさせ真っ赤になった少女は納得いかないような顔をして後ろを向いた。
「いいカ。絶対こっち見るんじゃねーぞ」
少女の警告に俺は従う。
もし、見たりしたら今度はパンチだけじゃすまなさそうだ。
俺の背中から布の擦れる音が聞こえる。
その音が異様に興奮する
「・・・大串君・・・もう、いいヨ」
その言葉が背中から聞こえ、俺は振り向く。
ヤベェ、これは結構そそる・・・
バスタオル一枚の裸同然の少女。
白い足がチャイナ服よりも出ていてとても強調的だった。
で、冒頭に戻るというわけだ。
あまりにも見とれてしまうような姿だったのがいけなかったのか、俺は見惚れてしまった。
そんな俺に恥ずかしかったのか視線をはずす。
「あ・・・あんまりジロジロ見るんじゃねーヨ・・・」
頬を朱色に染めている その顔がまたたまらなくそそってしまう。
・・・・言っとくが、俺はポリゴンじゃねーぞ。
だけど、この少女が今すごく俺が欲情してしまうほどすごかった。ただ、それだけだろ。うん。
ま、そんなことより、この次の空気が重いのなんのって。
14の少女が、男の前でバスタオル一枚になってりゃ・・・しかも、俺は上半身裸。
空気が重くなるのも分かる。
「・・・・そういえば、大串君、何であんなところに・・・?」
少女もこの空気に耐えられなくなったのかぽつりと話し出す。
「あー・・・たまたまだ。」
『お前を追いかけてきました。』なんて言ったら変態みたいじゃねーか。
「そう言うお前はなんであんな山の中に?」
「・・・・鳥がネ。いたのヨ。」
「鳥?」
「そう、鳥。」
火の怪しげな光で少女の顔が揺れる。
「怪我した鳥が、公園にいて、私、怪我を治してあげようと思って手を差し伸べたら、怪我してるのに必死に飛んでたのヨ。
私、それ見て早く直してあげなくちゃって思って走ったの。
でも、そしたら雨が降ってきて、鳥は山に逃げるし、なんだかすごく寒くなってきて、鳥は見失っちゃって。
そしたら、大串君が助けてくれたのヨ。」
ありがとと言って微笑んだ。
俺はその顔がとても幼いようでとても大人びているその笑顔に自分の顔を近づける
「おおぐ・・・・」
滝 のような雨が降り注ぐ中、俺とこの少女との始めてのキスをした。
いきなりキス。その状況はまさに映画。
小屋で男女が二人きりになり、服を脱いでお互いを暖める・・・は、なかったが
とにかく、俺たち二人はまさにそんな状況。
唇を離し、少女の顔が赤くなって俺を見る眼がすごく綺麗だった。
それだけで、俺は満足だった。
ぬかるんだ道
雨は、止んだ。
あとがき うん。
中途半端&何コレ!?的な文。
とにかく謝ります。ごめんなさーい!!!orz
何か、何か・・・・ごめんなさーい!!
いや、土方メロメロすぎるだろ。ふざけんなよー(愛夢が
・・・・最後に一言
ごめんなさーい!(最終的にそれか