いつも見る背中は、いつもよりも寂しく見えた。

「大串君・・・」

いつもは呼びかけたら振り向いてくれるのに。今日はぴくりとも動かない。

「大串君・・・」

まだ傷は癒えていないらしく、ちらりと白い包帯が見えた

「大串・・・く・・・」

 

 

知っていた。好きな人が居たことくらい。

知っていた。その好きな人も大串君を好きだったって事を

でも、私だって好きになっちゃったんだもん

振り向いたと思ったら腕を引っ張られて抱きしめられていた

「かぐ、ら」

「大串君・・・」

何でヨ。こんな時に名前を呼ぶなんて。いつも呼んでって言っても呼ばないくせに

きっとあの人のおかげなんだろう。 ズキッと胸が痛んだ。

でも、今大串君は私を求めてる。それだけでいいって思った

「・・・トシ・・・」

「神楽・・・」

「大丈夫ネ」

「・・・・」

「私は、ここにいるから。だから、泣かないで・・・」

「・・・泣いてんのはお前だろ」

「トシの変わりに泣いてるのヨ」

きっと、誰にも見せないから。だから、泣いてあげるよ

 

遠すぎる

今は、ここに

 

あとがき

ミツバ編を・・・ ああっ!

あれは反則だよ!アニメ!

雨って反則!切なすぎるってば!(叫