「マネージャー!」
「はい!」
「若菜!」
「はい!」
いつものとおり、王城のマネージャーは大忙しであった。
傷の手当て、相手の情報、スポーツドリンクを配ったり、洗濯や書類整理、毎日毎日ちょこまかと働く姿を進は誰よりも見ていた。
若菜は重い資料を運んでいた
「うう〜〜!・・・重い・・・」
若菜は辞書が何冊もあるかのような重さと、前が見えないほどの高さ。
これでは安心して歩けやしない。
だが、部員のためにと一生懸命に働き、廊下をゆっくりと歩いていた。
「おい」
いきなり高い所から低い声が振ってきた
「わ!進先輩!?」
若菜はいきなり進が出てきた事を驚いていたがそんな事は次の行動にとってはどうでもよかった
「え?進先輩??」
進は若菜の頭をポンポンと何回もなでていた。
進はただ何となく頭をなでてやりたかった。
こんな小さい体でよく働いてくれていると思い子供をあやすように頭をなでていた
ピタリととまり若菜の荷物をひょいと軽々しく持ち上げた。
ただ無言で歩き出していた
なんなんだろう・・・先輩・・・
「・・・・あ、ありがとうございます」
「いや」
「・・・・・」
「・・・・・」
か・・・会話が・・・
荷物を持って廊下を歩く。
「・・・・いつも」
進が話してきた
「え・・・?」
「いつも、よくあんなに働くな。」
「あ、でも、皆には・・・進さんには及びませんよ。
皆は・・・一生懸命がんばってるから。私より、ずっと、ずっと。」
「そんなことは無い」
「え?」
「お前もがんばっている。」
ぶっきらぼうに言う進を見上げて、思わず目頭が熱くなった
「・・・若菜・・・・?」
下を向いて何も言わなくなった若菜を見る進
ぽたりと雫が落ちるのを見て目を見開いた
だが、どうしていいか分からない。
「・・・進さ・・・ごめんなさ・・・」
一番にがんばっていた進。
その進に褒められた。
ただ、それだけなのに。
何で、泣いてるんだろう。
「何故、お前が誤る・・・」
「だって・・・私、勝手に・・・泣いて・・・」
まだ溢れる涙が眼からどんどん出てくる
進は何も言わずに部室まで行く 机に荷物を置いて若菜はパイプ椅子に座った
「やっと、落ち着きました。
進さん。ありがとうございました」
ぺこりとお辞儀をして笑った
「・・・お前は」
あとがき
なんぢゃこりゃ。
いや、あれ。進に褒めてもらって感動する若菜を書きたかったんだけども・・・
若菜が泣いているのにどうにも出来ない進。
初々しいこの二人大好きだぜっ〜〜ww(病気