裏です。OKな方はどうぞ
祝福の鐘の音を聞いて、誓いのキスをして。永遠の愛を誓う。
それが結婚式だ。
それが、夫婦となる儀式のようなもの。それが三浦ハルの常識だった。
雲雀恭弥はちゃんとそれを理解しているし、それは同じく当たり前だと思っている。
だからこその行動なのだと、ハルはふるり、と身体を震わせて思いこむ。
「いやぁ・・・」
熱い顔を覆い隠して、力なくそう呟く。足を開かされ手で固定されはしたない格好をしている。好きな人の前でそんな事になっているという状態にハルは死にそうだった。
それなのにしたたかに快楽はハルにじわりじわりと苛むようにあふれ出る。それを今日、夫となった雲雀が舌で舐めとっている。
首を横にしても、天井を見上げていても舐められているという事実は変わらず、それから意識を逸らす事も出来ない。
見られている。舐められている。
睫毛を震わして薄らと眼を開けて、せめて景色を見て気を紛らわせなければ、心臓が破裂してしまうと思った。
だが、見ている天井は何も無く、ただただ白いだけ。
くちゅ、と視界に見えない場所から音がして耳をふさいだ。それでもまた快楽が押し寄せてきて顔を覆い隠す。
こんな、大変な時に。
まだハルの荷物も持ってきて、ダンボールがそこにつんである状態だ。引越しは明日でもいいかと思っていたのだが、雲雀が早く家に来てと駄々をこねるようにいったので早々にやってきた。
荷物整理は夕方からだったのであまり片付いていない。夜ご飯に片付けにお風呂に入って、そして今ベッドイン。
まさかこんなに早く手を出してくるとは思わなかったが、心の準備はしていたつもりだった。
押し倒されても、ただ必死に電気を消してください!と叫んだのはよかったと今思う。もしあの時、頭が回っておらずそのままこの状態に電気の付いたままできていたのなら確実に気絶しているだろう。
「は、・・・やぅ!」
背筋に迸る。腰にずんっと重たく感じる。
首を横に振ってそれを否定するが、それでも快楽はやってくる。
「も・・・だめぇ」
雲雀の頭に指を絡めて、弱々しい力で頭を押す。
「何がいけないの?気持ちいいくせに。」
「ひゃっ」
冷静な、率直な言葉の後にぺろりと突起を舐められた。びくっ、と爪先が反応し、きゅっと力を込めた。
「あぁ、また溢れた。」
「ひぃっ」
言葉で攻めて舌でも攻める。ぞわぞわと鳥肌が立ち、そして何より羞恥心が最高潮に高める。
「ほら、舐めても舐めても出てくる・・・」
「あ、や・・・!」
今度は指を一本、する、と中に入れてきた。濡れそぼったそこにはすんなりと入った一本の指だったが、初めての感覚にハルはただ困惑するだけ。
これは指という認識はあるが、先ほどのような快楽は感じられない。
ぐにぐにと中を蠢いて、不思議な感覚だが、それでも足を広げているこの格好は恥ずかしいという気持ちは明瞭なものだった。
「・・・ぁ・・・あ、ん、ぅ・・・」
雲雀が乳房にまた唇を落としてちゅうっ、と吸い上げる。また自分の印をつけて満足そうな笑みを浮かべているのを見たハル。その瞬間に猛一本指が増えて中を弄った。今度は狭く、少し中の膜が軋んだ音が聞こえた。
「んっ・・・!」
首を逸らせると顎をぱくり、と唇で噛まれ、顔を戻すと唇にちゅっと子供っぽいキスをした。僅かでも痛みの顔を見せたのがいけなかったのか。さっきまで意地悪な言葉を言っていたのに、瞳の奥は不安で揺れていた。
大丈夫ですよ・・・と、無闇に言うのはあまりよろしくないとハルは思い、首に腕を回して僅かな意思表示を試みた。
それが通じたのかどうかは定かではないが、雲雀はちゅっとまたキスをしてきた。バードキスを何度もしているうちにもう一本指は増えて、今度は膜がきちり、と痛みが迸る。
「っ、あ!」
「ハル、」
叱咤するようなタイミングにハルはゆっくりと眼を開けて雲雀の顔を見る。いつものように余裕の真顔。それでも僅かに違う表情は、これまでの付き合いで簡単に分かった。
彼も、不安なんですね。
そう思うと心が和らぐのが分かり、きゅっと下唇を噛んだ。
「噛まないで。」
ぺろり、と唇を舐められて、いわれたとおりに噛むのをやめた。
それを見て眼を細めて薄らと笑みを浮かべる。
ドキッ、と心臓が高鳴った。
指が僅かに動きだした。小さく、小さく動いていく。
それに小さく反応していく。ぴりっとした痛みは感じられたけれど、最初入れられたときほどではなかった。だんだんと痛みが無くなり、違和感が支配する。
それもなくなって僅かに快楽の断片がハルに感じ取れてきた。
「は、あ・・・・」
「ん・・・」
くちゅ、と指を動かして僅かに雲雀が表情を変えた。
「・・・?」
「・・・ああ、そうか。うん。」
何か一人で納得したように呟いていた。首をかしげて一体何の事だろうとハルが考えていた。
「別に大した事じゃないよ。ゴムしなくてもいいんだって思っただけ。」
「・・・・はひ・・・」
ぱちぱちと瞬きをしていると、中でぐにぐにとまた指が動き出していた。少し強張っていた体の力が抜けていき、ふわっと眠気のようなものが襲ってきた。
「はひっ」
「寝ないでよ。」
ぐにー、と頬を抓られてムスッとした顔で言われ、思い切り首を縦にふった。
もしかして、緊張を解すためにわざと言葉数を増やしているのだろうか。
「そろそろ、いいかな・・・」
指を抜き取って、また僅かに緊張したような顔をしている雲雀を見て、ハルもまた緊張しはじめた。
足をぐいっ、と広げられて、羞恥心よりも恐怖が身体を支配する。あてがわれたそれは硬くて熱くて、存在を主張していた。
ふるり、と身体を震わせる。
「い、痛い・・・んですかね・・・やっぱり・・・」
「多分ね・・・狭かったし・・・」
ちゅっとキスをして、意思確認をお互いにした。痛みが伴うだろう行為だけれど、これを乗り越えなければいけない。結婚の先にあるもの。痛みの先にあるのは、とても大切なものだろう。
突起を指先で弄りながら、少し中に入ってきた。ハルにも分かる。先だけしか入っていない。
それでも膜が悲鳴を上げて、喉には声にならない悲鳴を出した。
いままでのほぐれた身体は緊張で塗り固められ、全てに力が入った。
「いっ、いた・・・い!」
めりめり、と音が聞こえてくるのが分かった。
眉根を寄せて痛みを耐えるために、下唇をぎゅっと噛み締める。ぎちぎちと膜かそれとも下唇からの音かすら分からない。
口内に鉄の味が広がって、破れたのは下唇だった。
「大丈夫・・・?」
珍しく心配を見せる雲雀に、頷くことも否定する事も出来ない。
ただずっと見つめて居るしか出来ない。止める事も続ける事も、全て委ねるのは理屈じゃなく感情だから。
ハルの胸の膨らみに、雲雀の厚い胸板のしかかる。
続行と、いうことでしょうか。
絶望のような、それでも欲しいと思ってくれているという嬉しさが矛盾に絡み合う。
腕を伸ばして抱きついて、まだ少ししか入っていないその場所を、痛みを意識しないように頑張る。
「ハル、ねぇ、好きって言ってみて。」
「ぁ・・・う、す・・・すき・・・」
「愛してるって言ってみて。」
「あ、あ・・・愛してる・・・?」
「ケーキ大好きって言ってみて」
「・・・ほぇ・・・?」
するり、と太股を触られて。
「―――っ!?」
ずぐっ、と一気に貫かれ、膜がぴりっ、と破れた。
今までで一番の痛みが伴い、一瞬意識が遠のきそうになった。眼球の奥がぐりぐりと痛くなり、息が詰った。
「ひっ、ひ・・・!」
じんじんと痛む中に涙をぼろぼろと零す。ひっ、ひっ、と声を漏らしてすすり泣く。身体を揺らしてはいけない。僅かな振動でも、痛みは簡単に感じられる。
熱い吐息が顔にかかって、熱っぽい雲雀が見えた。
「っ、ハル・・・」
腰を引いたときに更に痛みがびりびりと迸り、ハルは意識を手放してしまった。
「ああ、おはよう。」
何て、いつもの挨拶で始まった朝に、思わず眼を擦って現状確認をしてしまった。
シーツが肌に触れる感触はとても夢だとは思わない。ぽかんと口を開けて、当然の礼儀の挨拶をすることが出来なかった。
あ、あ。と、声を漏らして、まさか破廉恥な夢を自分が見たのだろうかと眉根を寄せる。けれどあんなに鮮明な夢はあったでしょうか。あんなに痛い夢はあるのでしょうか。
おきようとして腰をあげようとしたら、激痛が襲い、声を押し殺した悲鳴をあげてまたベッドに戻った。
じわり、と滲んだ汗で額に張り付いた髪をどかして頭を撫でて
「大丈夫?」
不安げな雲雀の顔がそこにあった。
「あ・・・・」
「やっぱり痛いんだ。」
「・・・はい・・・」
「そう、朝ごはんはいいよ。今日は休みだし、暫く休んでいるといい。」
「・・・えっと・・・あの、昨日って・・・」
「・・・・ああ。」
頭を撫でられる。何度も何度も撫でられて、時間が流れてやっと。
「あの後気絶したんだよ。君。」
「え。」
「まぁ、頑張ったね。って事。」
一体何がなんやらと困った顔をして、思わずシーツをぎゅっと握った。昨日、気絶してしまった?初夜だったのに?
甘くて、苦くて辛い初夜。記憶がある場面はその言葉ばかりだったけれど。痛みが記憶の最後だなんて、少し悲しい。
「・・・あの、すみません・・・ハル・・・」
「いいよ。別に。」
ふわり、と笑顔を見せた雲雀に涙腺が刺激された。自分の不甲斐なさに。
涙をぽろぽろと流したら、何もいわずに雲雀が親指で拭っていた。何に悲しんでいるのか分かっているのかいないのか。わからないけれど心を慰めてくれるのは嬉しかった。
すみません最悪です。 orz
裏、そして初夜。
うーん。最後はこんな事にはしたくなかったんですけどね。何故気絶させたんだ私(殴
意味不明ごめんなさい文脈悪くてごめんなさいそしてなによりわけわかめですみませぇぇぇぇん!!!(土下座
リクエストありがとうございましたっー!