裏です。OKな方はどうぞ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゆったりとした甘い殺意に、ハルは戸惑いながら後ろに下がるしかなかった。

膝の裏に緩やかに当たり、そのまま膝から崩れ去りベットに腰を下ろしてしまった。

疲労をオープンに見せていた昨日とはまったく違い、ネクタイを緩める行動すらいきいきとしていた。

近寄ってくる。

足音をたてて。

 

 

 

ベットに両手をついて、逃がさないようにする。

ただでさえ此処まで追い詰められて恐怖に震えるというのに、どうしてこんなにも苛めるんだろう。

逃げ込んだこの部屋には、最初から明かりなんてついていない。

今も時間帯は草木が黒く塗られてしまう時間。

情事には、もってこいで。

「マッサージ、してくれるんだろ?」

ぞくぞくぞくっ

背中に迸る。

わざと、背中にくるようにしている。

艶っぽいその言葉一言に酔っている場合じゃない。そうだ、昨日言った。

マッサージをする。と。

「・・・でも・・・」

小さく反論を漏らすと、手を首筋に添えられてじわじわと鎖骨を服越しに撫でられる。

吐息が顔にかかって、もうすべてがザンザスに染まってしまいそう。と、くらくらとする頭で考える。

「あ・・・」

唇に触れた暖かさに、うっすらと眼を開けて恍惚に浸った。

じんわりと広がる温度と瞼に涙が溜まってくる。

緩慢に動くキスが優しさをゆっくりと時間をかけて注入しているようで胸が温かくなる。

だが、肌が空気に触れてひんやりとしていた。ボタンを外されて肌を撫でられる。

「んっ・・・」

くちゅ。

舌がねじ込んできた。まるでボタンを外した事を誤魔化すように。

肌蹴させた服に、背中に手を回してホックを外した。ふわり、と浮遊するブラと、外された事への頼りなさがハルを支配する。

手をぎゅっと、ザンザスの服を掴んで舌を絡ませる。紅潮した頬を愛でるように撫でられ、そして直ぐにずり上げられてしまったブラ。

「はぅ・・・っ」

ふ、とザンザスの息が漏らされ頬にかかった。

まるで笑われたような感覚に、顔を見ると本当に笑っていた。

「・・・たのしーですか・・・?」

「ああ。」

きゅっ。と乳房を掴まれる。まるでそんな事に意識を向けるなと叱咤するように。

「っん・・・」

首筋に顔を埋めて吸い上げる。赤い所有物の印をそこにつける。

じっとりとそこを入念に舐め上げるのは、多分そこに独占欲が働いたからだろう。

ぐり、と軽く歯で甘く噛む。ぐにぐにと肉を自分のものに出来ないものかと、虚無に似た感情で噛み続ける。

「あ、あっ」

桃色に染まった頬と、虚ろに潤んだ瞳が天井に向けられて声は頼りなく小さく出される。

鎖骨を噛んで、今触っている柔らかな膨らみに唇を押し付けて、そこにも所有物の印をつける。

するすると、口で愛撫しながら身体の曲線をなぞるように手を滑らせる。腰から太股、そこからスカートの裾に手を差し込んで撫で上げる。

「あぁっ・・・」

乳房の真ん中にぽつんとある桃色に、ぱくりとかぶりついた。

軽く反った背中に腕を入れ、更に引き寄せる。

「あ、やっ」

びくっ、と震えたハルは拒絶とは裏腹に身体をさらに熱くした。

求められている感覚がハルから抜ける事は無かった。いつもいつもザンザスは自分をこうして求める。

それが嬉しい反面、怖かった。

いつか優しさが崩壊して、激しさだけが残ってしまったらと危惧してしまう。

スカートの奥に指が触れて、ハルでも分かるようにじわりと快楽の証拠を感じている。

かああっ、と赤くした顔に追い討ちをかけるようにクッと喉で笑ったザンザス。

じわり、と目尻に涙が溜まった時に、ぺろりと舐められた。

ハルはぐっ、と睨み上げる。完璧に愉しんでいるザンザスに、どうしようも出来ない自分の体に。

その釣りあがった眉と、潤んだ瞳に煽られたザンザスの眼に、色濃く情欲の色が灯ったのをハルは見た。

「・・・ボス・・・?」

まさか。といわんばかりのその表情に、ああ、と諦めたように脚の奥にゆるりと快楽を送り込んでいた指を激しく動かす。

「ひゃあっ!」

下着をずらし、いきなり三本も入ってきた。

少しばかしぎちっ、と中が拒絶したものも、直ぐにやわやわと指を享受していく。

「はぁっ、あっあぁ」

小さく震える体と、喘ぎ声を漏らすその果実のような桃色の唇が更に掻きたてる。

ぞぞぞっ、と下半身に熱が灯っていく。

今日はゆっくりと苛めまくりたかったんだが。と、自嘲気味に口元を緩ます。

ぐちゅぐちゅ、と卑劣な音が室内に響き、脚が無意識に広がったハルが首を逸らし、両手をザンザスの肩を掴む。

その刹那、一瞬の絡み合った視線で直ぐに直感したかのように唇を合わせる。

必然的な、自然のその行動。ハルは全てを拘束され、全ての自由を奪われた。

「あっ、ぁ・・・ボ、ス・・・!」

ひゅっ、と喉が鳴るほどの呼吸のその儚さと、快楽に顔を染めているハル。頬に歯を軽く立て絶頂を迎えろと促す。

指の動きを早め、中の壁にこすり付けるように動かす。

「ひゃあっ!あ!あぁっ!やだ、いや・・・あ、ザンザス、さっ・・・ひっ、あぁああ!」

びくびくっ、と、身体を震わす瞬間は、前回はいつだったかと走馬灯のように思い出す。

疲労に身体を蝕まれた前。

ほんの少し前だったような気がする。

脚がザンザスの身体に絡みつくその破廉恥な行動に、いつもいつも恥ずかしさで涙を流す。

背徳的な行為はもちろん、好きな人の前で脚を広げるなどありえないと思っていたのに。

それがザンザスによってどんどん開発されていく毎日。

嬉しさの中にある恥ずかしさはいつも紙一重で付いてくる。

「あ、・・・はぁ・・・はっ、・・・はっ・・・」

ずるっ、と指を引き抜き、宛がうのはハルの快楽の中の唯一の恐怖。

「ボ、ボス・・・」

「つかまってろ。」

いつもこの瞬間は怖いのはザンザスは知っていた。

まるで注射を嫌う子供のようで、そのたとえが更に厭らしさをかもし出して一人で楽しむ。

腕を掴み引っ張り、首の後ろにつかまるようにと促す。

従順な少女は、戸惑いながらも腕を回し、首に顔を埋める。

耳元で震える吐息は甘さと恐怖を含んでいて、耳元から感じるその温度と淫猥な様子に更に下半身を熱くさせる。

「いれる、ぞ。」

「は、はい・・・・ひっ、んぅうっ・・・」

ずぷ、と入った瞬間は痛みはまったく感じられない。甘い痺れだけが襲ってくる。

だが、何故か恐怖だと感じてしまう。

はしたないし、破廉恥だし、エロいし、きもちいし。

全てが背徳的だからといって、何故それを恐怖に結び付けてしまうのかまったく分からなかった。

疑問を頭の中で生産していたら、直ぐにいっぱいにされたのは恐怖の後のありえないほどの甘さ。

「はぅ!」

中の柔肉を蹂躙するザンザスに、つかまっている腕の力を緩めてしまう。ふっとんでしまうと恐れるハルに、腰を掴んでいるその手が唯一の救い。

ぐぐぐ、とどんどん奥に入ってくる異物の侵入者を、頭では分かっていても身体は微弱な拒絶を一瞬だけ見せる。

「あぅ・・・!」

息が詰った。

不純なこの行為の後に、光が差し込んで見れたのは一つになれたという満足感。

浅く息を吐き出すと、直ぐに腰を引いて打ち込んでくる。

糸が綻びを見せて、どんどんと崩壊して行ったようだった。

最初は優しく緩慢な動きだったのに、だんだんと急かすような動きに変わっていった。男ならば当たり前なのかもしれないけれど、ザンザスはそういう事はあまり無い。

ギリギリまで何度もハルの反応を見て愉しむサディスティックな人間だ。

だからハルの願望どおりに事を進める事などしてはくれない。

だったら答えは、

「あぁっ!」

「ハルっ」

首に顔を埋めて呼ばれた。

きゅんっ、と心の奥底まで響き渡るその低い声。

熱に苛まれているようなその色っぽい声。

鼓膜を刺激して下半身に痺れを来す。

「はぁっ!あ・・・あぁっ」

ぎゅうっ、と締め付けてしまう。

もう駄目。と頭の中で呟いて、クラッシュする瞬間を待つ。

恥ずかしい。

声でイかされるなんて。

眼をぎゅっと瞑って身体を震わせた。

 

 

すべてがぐしゃぐしゃ。です。

弱々しく、シーツに体をすべて隠して呟かれた言葉だった。

確かに髪も跳ねたりしているが。たしかに衣服はどろどろだが。

たしかにぐしゃぐしゃにするまでしてしまったが。

「もー・・・ボスなんて・・・」

その言葉の続きはいつまで経っても出る事は無かった。

溜息を吐いてとりあえず床に散らばった衣服を拾う。だがもう今着ることは難しいので、床に投げ捨てた自分のシャツを丸まったまま動かないハルに投げる。

ぱさり、と身体の上に乗った感触があるのか、シーツの中でもぞもぞと動き、手がにょきっと生えてきた。

そのままシャツを取り、シーツの中へ。

またもぞもぞもぞもぞと動き、出てきたら口を尖らせているハルが出てきた。

「・・・ボスなんて・・・」

 

わいせつざいでつかまっちゃえば、いいんです・・・

 

 

 

何故かザンハルは最初から最後まで書けるという・・・

何故なの。これ。

やっぱりザンハルはアダルト担当なんだなー。っていうのが分かりますね。はい。(ぇ

 

これは一応愛玩少女の、いっそ泣いてください。の続編でございます。

リクエストありがとうございましたーww