「雲雀さんってば!!」
何度呼びかけただろう言葉に、溜息を吐いた。
背中からべっとりと、ぬったりと引っ付く雲雀に、ハルは肩が痛くなってきた。
全体重を預けられると、座っているとはいえ、辛い。
本を読んで冷静を保っているのも無理になってきた。
「重いです!」
「ふぅん。」
「退いてくださいってば!」
「やだ。」
しかも、頭に顎を乗せてぐりぐり。痛いです。貴方の愛情表現は過激なんです。
もうちょっとこっちの身にもなってくださいよ!
「退いてください!」
「嫌だ。」
「退かないと、嫌いになりますよ?」
「・・・・・・・」
数秒の間の後、直ぐに退いた雲雀に、安堵の溜息を吐く。
「・・・もー。雲雀さんってば、ハル肩こっちゃって・・・」
肩をまわせばごきっと音がした。
「ふぅん。いいんじゃないの?僕がそうしたんだし。」
「よくないです。」
「してあげようか?マッサージ」
「・・・・いえ、遠慮します」
「そう、残念。」
そう呟くとまた背中に張り付いてきた。ああ、もう今言ったばっかりなのに
「やーめーてー」
「じゃあどうすればいいの。」
「知りませんよ!」
「・・・・・・つまらない。」
「・・・・・・・」
はぁ。と。こっちが吐きたい溜息をあちらが吐いてくださいました。
もうもうもうもう。
項に唇を押し付けて
まわした腕は鎖骨を撫でて
「暇ですか?」
「知ってるでしょ?」
「そりゃ分かってますけど。」
「だったらどうにかしてよ。」
「・・・・・・」
すりすりと頬を擦り付ける。
そうやってかわいい事しても無駄ですからね。駄目ですから。
甘やかさないと決めたんですからっ
「ハル」
ちゅうっ。吸い付いてきた。
びくっと反応してしまったが、無視だ。無視。本を読み続ける。
「ハル。ねぇ。暇。」
「知りませんー」
「・・・・・・・・・」
ガブッ
「ひっ!?」
「噛み殺す。」
あとがき
もういろいろとすみませんでした(土下座
title MasQueRade